平成14年8月5日。
 
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実は、ここ数週間ぐらいずっと寝込んでいるかえるです。
寝込みすぎて、家から一歩も出ないような生活をし続けると、
だんだん、すさんだ考えしか出来なくなるのだなぁ・・・という事が
心の奥底から、思い出すようになりました。

本も、テレビも、音楽も、そして風の音すらもだんだんと苛立ちの素になっていって、
文字も、音も、何もかも、かえるの中に入れるのが辛くなるときがあります。

そんな時、「寝込んでねー。」と電話をすると、毎回お見舞いに来てくれた
かえるの大事な、本当に大事な人が居ました。

かえるの状態を聞いてから、かえるがその時食べられそうなもの、
食欲が無いなら、かえるの状態を考えての耳触りの優しい音楽を、
それすらも駄目なら、かえるの大好きで仕方無い、カサブランカを抱えてのお見舞い。

かえるが唯一ベッドから起き上がらずに対応出来、またそれを許してくれる人。
「このケーキのこの部分だけが食べたいの。」
という我侭を言っても、笑ってその部分をくれる人。


最近まで、かえるは「我侭」を聞いてくれるからその人が大事なのかなぁ、と思っていました。
しかし、それなら家人に我侭を言えば聞いてくれるはずです。
けれども、かえるはその人にしか側に来て欲しくないときが、確かにあったのです。

血のつながってなどいない、けど、かえるが大好きだと思う人が、
かえるの我侭を聞いてくれる。
よわっちぃかえるをみせても、拒絶しない。

かえるはそれが欲しかったのだと思います。
だから、苦い薬も、嫌いなものも食べて、元気になって、
いつか、会いに行こうと思いつづけて・・・。

そうしてずっと、寝込んだ時に、そう思いつづけてきたので、
この歳になっても、寝込むとその人が来るのをどこかで待つのは、
そのせいなのかなぁと思います。

もう、亡くなってしまった、
かえるの大好きな、けろよんのお医者さん。

まだ、死んでないので安心してください。
      
 
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