平成14年11月21日。
 
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むかしむかし、あるところに。
おはらという有ること無いことぶちまけて他人を陥れてほくそ笑む根性悪と
みずはという誠実で清廉なのにいつも彼の犠牲者になっている可哀想な若者がおりました。


ある日、みずはは全身を伝う冷や汗を隠しながら、おはらに恐る恐る話しかけました。

「ねえ、おはらん。もしもこの調子で本当に続いたりしたら、実は本気で危ないんじゃないかと思うんだけど」

そんなみずはの危惧を、おはらは鼻で笑い飛ばしました。

「大丈夫だよ、みずはたん。被害者ぶっても見る人はちゃんと見てるよ!」

「いや、だから問題なんだけど……そ、そういえば、あの日のカラオケ。
 おはらんの《ジャッカー電撃隊》が、とても上手だったね!」

「ありがとう、みずはたん! でも、いまさら擁護にまわったって事態はおさまらないよ!
 ていうか、ぼくがおさめないよ!」

「いや、だからそれが問題……」

「何も問題ないよ、みずはたん! あとは見苦しい言い訳を繰り返すだけで、いくらでも日数は稼げるよ。
 それどころか、ウワサが口コミで広がればアクセス数まで増えて、もう笑いが止まらないよ!」

「どっちかっていうと、見てる人たちの笑いが止まらないんじゃないかなぁ」

「それだけ喜んでもらえてるってことじゃないか!」

「でも一番喜んでるのは、おはらんだね」

「自分が楽しくないとサイト運営は続けられないよ!」

「いや、だからここは、かえるさんのサイト……」

「ぼくたちのサイトだよ! 忘れたのかい? ぼくたち、名づけて」


サイトジャッカー電撃隊(呆然とおはらんの背中を見つめながら)
      

 
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