平成16年4月16日。
 
Picture
○
気がつくと数日が経過していたり、どんなに願っても数分しか進んでいなかったりと
まか不思議な時間間隔を覚えているかえるです。
こんばんは。

かえるが大好きで大好きで仕方が無いご飯屋さんシリーズの中に、
「いくらかかっても仕方が無いから、貯金してでも食べに行きたい」という、
京都の着倒れ級にめろめろなお店がありました。

しかし、如何せん本気で偉いお店です。
ちょこっとお酒の詮なんぞ抜いてしまった日には、かえるのカードの利用限度額が吹っ飛びます。

それでも。
ご飯を食べている時には、コップの一定位置からお水が切れた事が無く、
食べ方がとてつもなく不思議な料理であっても、食べ方が分からずに困った事も無く、
そこに居るだけで、心の奥底からほっとできるお店でした。

数年通ったおかげで、かえる、大概のお店は平気な顔して入ることが出来るようになった。 という、
とてつもなく感謝かんしゃなお店だったのです。

けれども。
「ちょっとデートでも」という場所がらで、そんなお店を維持するにはちょっとターゲット年齢が若すぎたのか、
お店が開店してから3年という短い期間で、そのお店は閉店してしまいました。


…ショックのあまり、殆ど使えない英語で本店まで電話をし、
フランス語なまりの英語と、日本語なまりの英語で「次は日本の何処で出店するんだ!」と、
涙ながらに問い詰めた事があります。

けれども、閉店ほやほやであわただしかった本店からは、
「出店したら電話するから!」という一言しか貰えず、しばししょんぼりとした記憶があります。


そんな、凹んでいるのだかお店に愛着持ちすぎたのだか、良く分からないまま時が過ぎて。


そう言えば、最近銀座に新しいビルの建設ラッシュなのだそうです。
そんなニュースをぼんやりと見ていて、「ああ、とっても有名なお洋服屋さんがビルを建てるのだなぁ」と
その服が絶望的に似合わないかえるはぼんやりと見ていて。
「へー、アランデュカスコラボレーションでレストラン作るんだー」とぼんやりおもって…。

…。
……。

世の中、心の奥底からままならないと思うことがあります。
心の奥底から愛していた、スプーンというお店の前菜達や、そこのお店限定のお酒、
そんなものを楽しみに楽しみに生きていたというのに、
よりによって最も似合わないと判子が押されている偉い所に出店しなくても良いのに…。

と、心の奥底から思うのです。

が、今回は食べる事に関しては割とお金を惜しまない人が多い銀座。
しかも、ビルの最上階での出店。

潰れない事だけは折りこみ済みです。

「行きやすい環境」と「潰れない安心」

…。
お店的には後者かもしれませんが、あまり偉い場所に行きなれていないかえるにとっては
まだ当分、内的葛藤に苦しみそうです。


偉いお店になりすぎてしまいました。
      
 
Prev Index Next

Top