平成16年6月24日。
 
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最近、ニュースを見ていると「こういう事件があったので心のケアが必要です」
という言葉や、「最近の子どもは躾がなっていない」
という言葉を耳にする機会も何故かちょっぴり増えました。

そんな言葉を耳にするたび、少しだけ「?」となってしまうかえるです。
こんばんは。


命の危機に直面した時の恐怖。
多分、それは本当に命の危機に直面しないと分からないと思うのですが、
そういうったものに直面した場合、
人は、安全な場所に移ったとしても、突如恐怖がよみがえってしまったり、
上手に日常生活を送れないことがあったりします。

専門用語で心的外傷後ストレス障害、PTSDという奴です。
もうちょっと期間が少ないと緊急ストレス障害ATDと言ったりします。
期間が違うだけで、嫌な気分が続くのは一緒です。


人間という動物を分けた場合、ちょぴっと攻撃的で集団生活に馴染めなかったり、
妙に自分だけ大好きだったり、物凄く内気だったり・・・。
と、ちょっと社会生活といった集団生活をするのには、
根性と勇気と諦めと打算が必要だったりする人が居たりします。

大体、大人になっていくと、「これやると後で大変」という経験が詰めるので、
表には出なくなっていきますが、やっぱり一生「集団生活」が苦手だったりします。

物凄く大雑把かつ、専門に取り組んでいる人達に怒られてしまう発言なのですが、
かえるは時折、何でもケアする必要も、何でも躾る必要も無いと思ってしまいます。

誰かが誰かを傷つけた。
これが、大きい施設での出来事だったら、最近社会は上へ下への大騒ぎです。

確かに、沢山の人が出入りしている施設であったら、
傷つけた人が、また他の人を傷つける可能性が高くなり、
傷つけられないようにと慌てる必要が沢山あります。

出来るだけ、傷つけられないように。
出来るだけ、傷つけなくてよいように。
そんな対策をとる必要があるからです。

けれども、行動の対策を取ったからといって、
どうやっても、止められない被害というものがあります。

世の中とみに騒がれている、「心の被害」というものです。

そのような事実を知って、恐怖のあまり眠れなく、動けなく、食べられなくなった。
近くに安心できる大人が居ないと、部屋の外にすら出ない。

ここまで来てしまうと重傷です。
出来るだけ早く、「ここは安心だ」という事を頭や心に分かってもらう必要があります。
そうしないと、その子が世の中に不安を感じたままずーっとずーっと外へ出なくなって
しまうからです。
若ければ若いほど、その子が「安全だ」と思わなければ外へは出ない。
どう考えても、それはその子の人生切ないです。

どう怖かったのか。
どう恐れているのか。
どうしてそう思ったのか。

それを聞いて、

実は世の中怖い事もあるけれども、思ったほど怖くない。

と思わせて、世の中に出していくのが「心のケア」の実状です。
別に、魔法をかけたり、人格変えたりするわけではありません。

けれども、このケアといったもの。
あまり酷くない人に無闇やたらとかけていった場合、逆に偉い目にあったりします。

大人は事実をひた隠しにし、
大丈夫だけの言葉を聞かせる。

タイミングと運と方向性が悪いと、「間違えてやった事」ですら、
「あの人は悪い人だから悪い事をしたのだ」と、
不思議な区別をはじめてしまったりします。

そして迂闊にも、自分で勝手に決めた「悪い事」を自分でやってしまった場合、
延々と、「自分は悪い人になってしまったからずっと悪い人のままなのだ」と
偉く思い込んでくるしんでしまったりするのです。

世の中一般に言われる「激しく悪いといわれること」

心のケアを子どもにかけて、大人が安心する前に、
何故、そんなことがおこったのか、
それは、どうしたら防げるのか、
どんなに怒ったとしても、していけない事があり、それを破ると自分が後で困るという事。

ある意味、躾と呼ばれるたぐいの事であり、
頭で分かる前に、体で覚えた方が楽な類なもの。
けれども、最低限のそれらを実行できる根性が育っていないと、
「自分は何故そのような行動をするのか?」といった、
ある意味初歩的であり、ある意味壮大な人生設計をするのが難しくなったりするのです。


そんなことを思った、ぽちぽち出始めたレポート提出仮採点。

程よく目隠しをしたまま育てては、大人になった時にその子本人が困ります。

ほとほと。
      
 
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