平成17年7月27日。
 
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人様に頼まれると、用事を後回しにしてまで作ってしまうのに、
自分のものだとイマイチ腰があげられない。
おかげでなかなか形にならない布たちに毎日謝っているかえるです。
ごめんなさい。

お伺いすると、「まぁ、一服。」と部屋に通され、
床の間の絵やお花、季節のお話、お茶の入れ方のコツ、お菓子の話と続き、
玄関のお花まで解説していただくようになってはや3ヶ月。

毎週まいしゅう伺うお宅なので、流石に懐紙と扇子を持って伺うようになりましたが、
それを入れる袋を持っていない。
などと初心的な事に気付いた、つい最近。

普段から持っている懐紙もそろそろ底を尽きるし、季節の懐紙も欲しいし、
何より扇子ぐらい、季節のものがほしいなと思うまでには感覚が成長したので、
かえる自身で袋を縫ってみようと思うようになりました。

こうなると、凝ってみたいなぁと思うのがカエル心。

毎日ふらふらと出かける帰りには布屋さんに沈没し、
「みかん色で、なおかつ目立たず和柄で可愛い柄が無いものか」と、
無いもの強請りを繰り返していました。

けれども探せばあるもので。

何件かうろうろとしてみたところ、1枚の布に何種類もの和柄が描き込まれた
かえる的ヒットのものが見つかりました。

「ちどり」「かたばみ」から「市松」「水玉」「ひょうたん」まで、
全部ぎゅっと描かれている素敵柄。

あんまり素敵だったので、無難に水玉…と傾いていた思考が、
あっという間になくなってしまったほどでした。

大喜びで購入し、帰宅、水洗い、乾燥、アイロンかけをし、
作る袋的には、「柄は2つしか入れられないなぁ」 と苦しんだり、
裏地は他の布で色だけ合わせて、と考え込んだりと、幸せになることしきり。

そうやって、一日に作業は一つだけ、
あわてて作るよりも、作っていくという楽しみを味わいつつ作ろうと、
ちまりちまりと作業をし、あまりの布の可愛らしさにハサミが入れられずにはや数日。

次回か、次々回ぐらいのお伺いには、使える状態にしたいなぁと、
つらりつらりと思いつつの裁縫作業なのです。

効率をあげたり、最短時間を更新するのも素敵な事なのですが、
当分使うようなものは、出来るだけゆっくりつくるのも愛着が沸く一方法なのです。


可愛い。
      
 
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