平成18年10月21日。
 
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うっかり、「かえるにペンギンコートを着せたら可愛いかも」と思ったら最後。
寝ても覚めても夢の中でも移動中でも、折り曲げたりしばったりを繰り返し、
それ以外のことは何も出来なくなっていくかえるです。
そろそろ我に返りたい。

学校帰りにふらふらと。
ご飯を作るのすら面倒になる、うっとりと晴れた休みのお昼間に。
感動するほど酷い目に合った後に。
終電の都合上、最後の一杯をそこで飲んでから。

既に家の延長上なのか、客間として使っているのかさっぱり分からなくなっている
一軒家のカフェ。

最初は、中国茶と美味しいご飯のカフェとして。
次は、美味しいご飯を地元密着しすぎ野菜で食べるご飯屋さんとして、
かえるのお腹を満足させてくれていたお店だったのですが、
最近は、メニューの隅に居たカレーをメインとしたお店へと進化しておりました。

カレー屋さんでバイトしたことはあっても、辛いカレーはさっぱり食べられず、
まかないのカレーですら、お店のものよりも甘くしてもらっても泣きながら食べてたかえる。

今回のカレー屋さんへの転身は、カフェからかえるへの挑戦状に間違いありません。
辛いのが嫌いなら二度と来るなぐらい言っている気がします。


というわけで、辛いかどうか行って全種類注文してきましたのですが、
敵もさるもの、カレーを出してくれる時にピッチャーでお水を用意してくれました。

用意がいいのか、食中どれだけ苦しめばよいのかよく分かりませんが、
1リットル以上用意されたという事は、確実に水っぱらで帰宅は決定です。

などと怯えつつ、辛いのから辛くないのまで苦しんだり安心したりしながら美味しく戴き、
一番辛くないのなら、一人で全部食べられることがようやく分かり、
安心しながらお会計をしていたところ、店長の太郎さんと素敵な一言をいただきました。


「今回メニューを作るにあたって、キーマカレーは早めに決まったんですよー。
 ほら、かえるさん辛いの食べられないから。」


…。
通い始めてはや3年。
うっかり、雨の日も風の日も、お客さんが来た時も、お夕飯作るのめんどくさい時も、
病院で貧血起こして倒れた時に帰宅の電車に乗る前の時も、通ったかいがありました。

カレー屋さんになると知ったとき、辛いと通えないかもしれないと弱音を言った甲斐もありました。

お陰で業種が替わっても、美味しくなじみのお店に通えるというこの幸せは、
割合と筆舌に尽くしがたい物だとしみじみとしてしまうのです。

味の好き勝手がいえること。
好みを覚えてもらえること。

大きいお店では、間違いなくわがままの部類に入る気がしますが、
小さいお店ならではでの贅沢では無いかなぁと思うのです。

太郎カリー。

都心からも、駅からも微妙に遠いお店ですが、お腹はほこほこになれます。
      
 
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