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かえるも世の中的には良い歳になったらしく、あちこちで良縁の話を聞くようになりました。
地味に世間体が恐ろしくなる今日この頃、
初等教育の同級生でリーチがかかった気がしてたまらないかえるです。
こんばんは。
何枚も重ねたシフォンに、柔らかなストール。
綺麗に結い上げられた髪に、どう引っかかっているのか悩む華奢なミュール。
小さな頃、結婚式に呼ばれる度にメロメロになり、己の発育不全に絶望を覚えたのは、
花嫁の純白ではなく、参加している花嫁のお友達のお呼ばれ着でした。
おたまじゃくしながらに、花嫁に憧れれば良いのに、「あれはカエルには無理なもの」とハナから諦め、
せめてお呼ばれ着なら着る機会があるだろうと、一匹ピチピチと身悶えておりました。
あれから無惨に時は過ぎ、毎回のお呼ばれ着に本気で頭を悩ませるようになった最近、
さらなる悩みがかえるを襲うようになりました。
立派にホテルやレストランを貸し切っての結婚式には、
お店に駆け込み「ホテルの結婚式なんです!」と叫べば何とかなります。
しかし、世のならいとして若い人はチャレンジ精神が旺盛です。
式も披露宴も行わない代わりにお祝いパーティなるものを開き、「式で無いので平服で」と
服に免疫の無いかえるを苛めるのです。
平服といっても、そこだけは世間様の言う素敵な格好。
本気で普通の格好をしたら最後、「ほら、デートの時みたいにおめかししなさいよ!」と言われる始末。
普段は雑用に追われ、休みは寝込むか、家のことするか、更新に追われているかえるの日常、
デートする暇があるなら教えて欲しくてたまりません。
だから、人間は自分勝手なんだ!
一匹帰宅時に気炎を吹いても、それでも何とかしないといけないのも、この世の常。
どうにか何着かの平服用素敵ワンピースを息切れしつつ揃え、よしこれで良いだろうと安堵した瞬間、
またもや身内だけのパーティーのご招待を頂きました。
今度こそ怒られる事となく無難に祝えると、笑顔で添付ファイルを開け、まずドレスコードをチェック。
会場が余り余裕が無い為、平服でお願いいたします。(チャイナ・メイド・オバQ)
…。
かえるがサイトをやっているのを、ここから知ったと言う彼女。
一瞬、かえるだけかと思いきや、全員に送っちゃったらしいこの指定平服。
何処からどう突っ込んだら良いのか、いっそ本気で皆でオバQになれば良いのか。
今年一番の、始まる前かから記憶に残る結婚式になりそうです。
流石、彼女。
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