平成19年1月1日。
 
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年始特別時刻表で動く電車に揺られて朝方帰り、ぐったり寝てはみたものの、
お正月は朝からご挨拶に出向かなくてはなりません。
新年、明けましておめでとうございます。

お正月のお雑煮は、白味噌に丸もち。

三つ指突いて、新年のご挨拶。
それが済んだら、ほかほかのお雑煮。

新年早々太陽が黄色い中でのご挨拶、朝ごはんとなったかえるのお正月。

煮物に幸せを感じたり、小魚炊いたものに愛を感じたりと、食道楽ごっこにいそしんだ後、
仏様にもちゃんとお正月をお祝いしなくては と、あわてて手を合わしに行ったところ、
それはありました。

青い綺麗な花弁と、更に淡くピンク色付けされた花。
瓶の周りを覆うようにというよりは、花で瓶を形作ったと言った方が良いような形。

でも、入っていたのは山崎12年。もちろん空。





以前、親戚の家で見つけては強奪し、うっかり行きつけのバーで飲んでしまった挙句、
割ったら怖いのでバーで保管してもらっている瓶。
あれ、そのもの瓜二つでした。

グーグルさんにお伺いを立てても、バーでマスターに質問してみても、
サントリーの記念ボトルシリーズをしらみつぶしに探してみても、
さっぱりと見つからなかったにも関わらず、目の前で埃をかぶって立っているこの驚き。
一体どうやって書き連ねれば、びっくりを伝えられるかさっぱり分かりません。
わぁ。

されども敵は更に上手なのが世の習い。

「何ゆえこれがこんな場所に。」 と、おっかなびっくり聞きに行ったところ、
奥の納戸から未開封、箱付きが出てきました。
さくらのボトルどころか、菖蒲を模した別のボトルまでもが同じ状態。
ここまでくると、驚けば良いのか、聞けば何でも出てくるこの家が怖いのか、
計りかねてしまいました。

そんなこんなで7ヶ月間の謎であった、この桜のボトル。
出自としては、1990年の大阪花万博のサントリー記念ボトルの一品。
どうやら2種類出されたらしく、その一つが菖蒲のボトルだという事らしいのです。

ボトルに入れられるまでに12年、それから17年の壮大な放置。
お酒物は、作るのも扱うのも気が長いとは言いますが、流石にちょっと程があるだろうと
思ってしまう程の、お正月、初びっくりでした。

世の中、答えが身近に落ちすぎです。
      
 
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