平成19年2月26日。
 
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艶ややかつ、今にも溶け出してしまいそうな白い生クリームと、真っ赤な苺。
ホールのショートケーキと、甘くてたまらない紅茶という取り合わせは減りましたが、
毎年、ちまこちまこと自分のお誕生日を祝っているかえるです。
一つ大きくなりました。


お誕生日の贈り物を贈るのが大好きです。


一体何を贈れば、節目の日に驚いてもらえて、なおかつ喜んでもらえるのか?

毎年同じ人に送っていても、一年一年大人になってしまうわけですし、
趣味思考もちょっとづつ変わっていってしまいます。

前年とは違う、今年のその人に使ってもらいたいもの、喜んでくれるもの。

その人とお話するときに、ひたすら興味があるものを聞き出しては耳の端に挟んでおき、
帰宅してからは何度も調べたり、人様に相談して贈り物を決める。

喜んでもらえるか? 途方にくれる物をうっかり決めていないかと、
ぎりぎりのイタズラを仕掛けるかのように、お誕生日が近づくにつれて、
どきどきしながら、贈り物を届ける手配をする。


けれども、毎回趣向を凝らしすぎる為か、気付くと「純粋に喜んでもらう贈り物」から、
「お誕生日を言い訳にウケを取る会。」に贈り物の趣旨が変わっていってしまっていました。


本人喜ぶけど、感激の余りに愛をささやいてしまうという方向ではなく、
喜ぶけど、喜びきることの出来ないこの微妙な気持ちを貴方にちょっと返したい。
そんな微妙な方向に全力疾走。


「お花が好きだ」 と言っていた人へ、家中の花瓶とロンググラスを出してこないと
飾りきれない花束や、
「留守番電話に録音が無くて…」 と、呟いていた方に、知り合い全員から
留守番電話がパンクするまでかわるがわるお祝いの言葉。


…なんだか、全力で悪いいたずらをする会みたいですが、
本人以外は楽しくてたまらない、そんな素敵なお誕生日の贈り物を贈ったり、
贈られたり、被害にあったり加えたりしているのです。


そんなかえるの今年のお誕生日の贈り物。
もちろん覚悟はしておりました。

過去に色々やらかしたかえるです、恨みは沢山かっていましたし、
「何が欲しい?」とのお言葉に、欲しいもののリストもがっつりと書き散らしておりました。


本日。
お誕生日からやや遅れること数日、宅急便の方がとても大きい包みを配達してくれました。
すごく嫌な予感がしましたが、すぐにあけなくては要冷蔵。
がさがさとあけてみたところ、出てきたのはこんな熨斗。







お中元やお歳暮、内祝いなどに使われる熨斗ですが、「お誕生日おめでとう」と
達筆で書かれても途方にくれるしかありません。
頼んだのか…。


一瞬、がっくりしようかと思うも、早くしなくては確実に何か独特の香りがしてます。
これ数時間ほっておいたら、家の中は大被害です。


そんなわけで、更に剥いてみて中身とご対面。






…。
唐突ですが、東京駅限定で販売されている「東京弁当」という素敵お弁当の中に、
魚久のキングサーモンの粕漬けが入っております。

大体一切れを半分ぐらいに切ったものが、程よく焼かれて入っておりまして、
それはそれは美味しいお魚さんでございます。
余りの美味しさに、かえる、のこのことお店まで行ってお夕飯用に数切れ求めることも、
まぁ、往々にしてあったりします。美味です。


が。
その美味しいキングサーモンの粕漬け、丸々一本食べてみたいとは思ったことはありません。
なにせ、あぶらたっぷりには定評がありすぎる鮭、一切れあれば当分楽しめます。


それが、24切れ。プラス骨と頭部分。





とりあえず、身の部分は冷凍保存し、恨みがましい顔をした顔と骨を使って、
荒汁製作に取り掛かったのですが、なんせ2キロの鮭一本。
急遽友達を呼び出しての夕食でしたが、夕食で食べて食べ終わるわけもなく、
朝ごはんのお味噌汁も荒汁に変更になり、夕方もうどんを投入して煮続けるという、
切り身の前に、目もお腹も感覚もいっぱいになるという素敵なお誕生日プレゼントでございました。


…。
良いことでも、悪いことでも、やったことは必ず回りまわって自分のところに帰ってきます。
「いつか幸せになりたいね」とはじめた事だって、行動が変わってしまえば帰ってくるのが
違うのも自明の理。



今年のお誕生日からは、初心に戻って「普通に喜ぶ」にしたほうがよいのでは?
と、冷凍庫一杯の鮭に説教をされている気がしてたまりません。


ええと、ありがとうございます。
各自、お誕生日は覚悟しておいて下さい。
      
 
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