平成19年5月31日。
 
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知らないうちに変わっている、電車内の広告たち。
ドアの上の平べったい部分の小さなお話は、いつだって魅力的で、
何度も読み返してはめろめろしているかえるです。
文章ってすごい。

暖かい時期にはあまり気にならないけれど、それでもずっとそばに居て、
だんだんと寒い季節になると、たまらない魅力をかもし出す、
湯気と香りの静かな攻撃。

走り回るか、さもなくば、うつらうつらと目的地に向かうかえるにとっても、
駅そばのかつおぶしの香りと、ふわりとした湯気は魅力的でたまりません。

お外に出なくても食べられて、たっぷりの暖かなものと、
大きさとトッピング次第でいくらでも応用可能なお食事シリーズ。

小さな頃は、「子どもが大人と混じって食べてはいけません」と怒られて、
二足歩行になったときには、「男の最後の領域に入るな」と懇願されて、
さっぱり足を踏み入れにくかった、駅そば。


ここ数年にわたる女性のあちこち進出で、女性もどうぞ! というかのように、
綺麗になったり、ヘルシーな食材が使われるようになり、
そろそろと、入れるようになった場所になった気がします。


けれども、女性としては最後の罠があるのです。


一人なら勇気をだして入ることが出来る。
でも、デートの最中にあの「ふんわりおだし」の香りを嗅いでも、
「ああん、そば素敵」となかなか言い切れないという不思議な現実。


実際問題美味しいのだから、一緒にほっこりとしてもいいはずなのに、
理想の何かを演じている以上は、あんまり舞台裏をさらしてしまってよろしくない。


全部さらけ出して、「これがかえるです。」と好かれるのもよろしいものですが、
大分加工しておりますが、「がんばってだましてます」の方も、
手間隙がかかっている部分、なかなか素敵な良好な関係だって続けられます。



デートの最中にめろめろにならないよう、いっそ先に罠にかかっておくこと。
冬になり、冬眠と戦う身としては、暖かなそばと現実に翻弄されっぱなしなのです。


生きていくって、自己矛盾。
けろり。
      
 
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