○
金やこげちゃや真っ黒や。
色や肌触り、そして何より可愛らしさに悶絶しては、
手元にだんだん増えていってしまうかえるです。
もしや、侵略されてる!
小さな頭と、小さな手足。
いっそ、奇妙なほどに大きくて、ぺろりとした顔と長すぎる手足。
きっかけを忘れてしまうほど、ちまちまと作り続けているテディベアなのですが、
「一度も縫い物などしたことない」と豪語する方と一緒にベアを縫うことになりました。
針と糸を通すのにも一苦労の方と、その道のプロと、それを見学するかえる達。
大ざっぱですが、君だけは丁寧にやってください。
ええと、ちょっと縫ってもいいですか?
頭なので、大きく縫うと、綿が出ます。
と、片端から突っ込まれたり、丁寧に縫い直されたりしたところ、
それは見事なパンダが出来上がりました。
同じ型紙、糸、綿、指導者にも関わらず、
さっぱり違う顔と姿のパンダ達。
何度作っても、どんなに根性入れ続けても、
ちっとも違う顔というのは、
予測を立てられないという悲しい状況でもありますが、
何が出来てくるかは作ってみないと分からないという幸せにも続きます。
何度作っても、格好良くなどならず、
生地を変えれば、全身カビまみれや、ふさふさの情けない姿にしかならないかえる達。
他の種族なら、それすらも愛おしいのに、この両生類だけはいまいち可愛くないのです。
初めてでも本当に作れるベアづくり。
誰でも作れるものこそ、満足行く一匹にはたどり着きにくいのかもしれません。
きぃぃ!
|