9月1週。
縫うのが好きです。
ペラペラとした布が、裁断され、端を処理され、ひたすらちくちくと縫い上げ、
必要に応じて色々足したり、欲望のままにレースを付け足したり、限界まで綿を入れるのが好きです。
頭の中のモヤっとした3次元のものを、型紙で1度2次元にし、再度3次元にしていくときの、
「頭の中では出来ているんだけどなー。なー。」というのが気持ちよくてたまりません。
が、所詮は素人の趣味です。
頭の中の素敵過ぎる何かを超える事はできません。
事実、10年以上描いてるかえるだって、3次元のぬいぐるみ化は満足な出来ではありません。
試作も既に10体を超えているのにもかかわらずです。
やはり、現実化というのは何か壁がある気がします。
そんな時の事件でした。
ディズニーランドの秋のハロウィンパレードに出演し、かえるの心をいたく掴んで離さなかった、
マンドラゴラさん(仮名)が、リストラされておりました。
端的に申せば、パレードそのものが一新です。
他にも出演していた、骨(仮名)、机さん(仮名)、猫(顔だけ)も、リストラの憂き目にあいました。
残っているのは、正しいキャラクターだけです。
衝撃でした。
マンドラゴラさん(仮名)に会うのだけが楽しみで、あの灼熱地獄を耐えきったのです。
来年こそは耐えきる自信がありません。
しかし、思い出せば思い出すほど、思いは募ります。
あの、大根と間違われる程の丸いフォルム、驚いているのか驚かせているのか分からない顔、
パレードにも関わらず、さっぱり踊らないと評判のあの手足。
もう一度見たくてたまりません、ダメならせめて「それっぽいもの」を表現しなくては。
というわけで、ぷらぷらと出かけた先で「それっぽい布」を見つけてしまった10日程前。
これより先の日付がぷつりと止まりましたら、多分、確実に「縫ってます」。
物凄く止まった先に、ある日、なんともない顔で更新を再開しはじめた時には、
「失敗したな」。
と思っていただければ幸いです。
マンドラゴラー!
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