香りの記憶。(2002年3月23日より)
 
昔はとても苦手だった「香り」というものをようやく楽しめるようになってきました。
・・・ええと、太陽の香りが駄目とか、お花の香りが駄目とかそういうのではなく、
純粋に、コロン・香水・パヒュームと言われる類の「香り」が苦手だったのです。

だんだん香りが変わるとはいえ、その人特有の香り。
やわらかな太陽の香りと違って、香水の香りは長く記憶にとどまります。

電話が繋がらなくなり、顔を忘れ、声を忘れ・・・・。
そうしてどんどんと忘れていっても、最後まで忘れられないのがその人の香り。

仮に、完全に忘れてしまったと思っていても、何かの拍子でその香りをかいでしまうと、
当時の記憶を思い出してしまうぐらい、香りにはとても強い力があると思います。

とても強く香っていた、甘いバニラベースの香りの持ち主は、
腐りおちてしまった腐れ縁の子の香り。

煙のような甘さの香り、深く甘い香りは、まだ思い出したくない人の香り。

一緒にいて楽しかったことはたくさんあるはずなのに、
その香りをかぐと、思い出すのはつらい記憶ばかり。

香りで思い出す記憶があるなら、出来るだけ幸せな記憶が良い。
今までが悲しい記憶だからといって、これからの香りがすべて悲しい記憶になるわけではない。
そう思い切れて、香りをつけられたのはいつ頃なのか・・・。

なかなか忘れられない記憶たちを、もっと幸せにくるめれば
きっとかえるの勝ちなのです。
      
 
 

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