○
それは何年も何年もらぶりさんでしたのに、
ある日突然とってもショックな事実を知らされたかえるです。

どうも、いまいちかえるに似合う髪形というものが良く分からない。
おまけにドライヤーも上手に扱えない。
ヘアピンを複数使う髪形はすでにお手上げ。

と、視認できないものに対しては不器用の極地を極めているかえる、
「適当にお願いします」「ドライヤー使わなくてもいけるものを」等の
本当にどうしたらよいか分からない注文を受け付けてくれる美容院に、通い続けておりました。

雨の日も風の日も、お引越しした後も、片道1時間かかろうとも、
大体月に１回、てふてふと通っていたのです。

通いも通って大体４年強。

おかげで、美容師さんは殆ど全員が顔見知りとなり、
何人かは名前もお話もばっちりできるようになりました。

やっぱり継続は力です。

けれども、その中でも毎回毎回、
「ふおふおでやわやわな髪型にしてください」、「歳相応に見える髪形にしてください」
というどうしようもない注文を聞いてくれる担当の方の手に、かえる大層恋をしておりました。

かえるには全くなついてくれない髪の毛だって、彼にかかれば行殺です。
あっさりやわやわのくるくるに元通りです。
髪の毛、美容師さんに媚売りまくりです。

と、4年ほど毎回うっとりしていたお手々だったのですが、
このたび、めでたく持ち主がご結婚されてしまいました。

そのため、かえるの恋するお手々も全力を持って奥さんのものです。
片恋どころか、全力遠くからの憧れ愛に全力疾走で退行です。

大層しょんぼりです。


長年、「モテないんですよー。きっと友達までの関係なんですね」と、
かえる（複数）をだましておきながら、裏では彼女とらぶらぶだったんです。

一人にもてれば十分なのに、「モテない」というのは言語道断です。
非モテの前提条件が違います。


と、過酷な現実を知らされた今日、
お布団の中で自棄麦茶をあおりつつ、つぶやいている今日。


サンタさん。
流石に人さみしくなってきました。


ううううううううう。