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あんまり素敵過ぎる文章をみつけてしまうと、「どうにか欠片を分けてもらえないか」
と入り浸ってしまい、その上、かえる独自の言葉のテンポが抜けおちてしまうかえるです。
こんばんは。
言い切り断定の形。
さりとて、その印象はきつく無く、言い切った端からゆらゆらと言葉が溶けて行くように。
最近、短編集を書かれる方のサイトを巡るようになり、
かちかちと一つのサイトを半日から数日かけて読んで行っているのですが、
その中で、素敵な素敵なサイトさんを見つけることが出来ました。
「基本的には話題にしないで下さい」
という但し書きが書いてある、招待客お断りなサイトさんなのですが、
その短編集の数といい、品質といい、ここ最近読んだ本や小説を含めても、
トップクラスの良さなのです。
目新しい言葉を使うわけでもなく、かといって話し言葉過ぎもしない言葉というのは、
物凄く扱いにくいものにも関わらず、一度読んでしまうと「続きは?」と気になってならない。
柔らかく包んで離してくれないような、そんな不思議な文章なのです。
本人を知っていたとしても、仮に苦手だとしても、
お話を目にした瞬間、読まずにはいられなくなってしまう文章。
読めば読むほど自分がくわりといなくなり、お話の展開だけに気をとられていくという状態。
書き手的には、緻密に積み上げていかなくてはならない文章というのは、
迂闊に触れば印象が変わってしまう非常に扱いにくいものだとは思うのですが、
それでも、全部読み終わったあとでも、「もう一度あの酩酊感だけ味わいたい」と
何度でも読み直せるという文章は、尊敬を通り越して嫉妬さえ味わうようなものだと
かえるは思うのです。
倍ほどの時間をかけても、最後に届くかは才能に左右される文章レベル。
本当に、うらやましくて仕方が無くて、
数日ほど、文章を書くたびにため息をつきつつ消してしまうほどの美しい文章だったのです。
なんで、未だにへたなんだろう…。
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