平成18年5月8日。
 
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塗るとかさかさと乾燥する。
無精すると、今度は日焼けで痛みが止まらない。
5月になると、紫外線と死闘を始めるかえるです。
こんばんは。

時間になったら全力疾走。
ここ最近無いほど睡眠がとれず、時間がとれず、思考が追いつかない。
「灰色の」と形容詞をつけたいほどに忙しい日が続くと、悔しいほどに映画がみたくなり、
上映最終日に走りこんできました。

現在は袋小路、過去は思い出したくもないようなダメ中年が元恋人を訪ねるお話。

いっそモノクロで上映したら、キレイなピンクの花束が映えるのではと勘違いしたくなるほど、
夏の終わりのようにけだるく、緩慢かつ何かを考えさせられる。

そんな素敵な2時間なのですが、作中考えさせられた「何か」が、
つねづね考えていた宿題に非常に似ていたため、かえるの思考も袋小路に陥りつつの観賞でした。


「人生において、今までやっていた方法ではにっちもさっちも行かなくなった場合。
 そんな時、人はどうやって危機を脱するのだろうか。」


人、というのは基本的に、過去の成功体験を基にして行動を作っていきます。
子供が泣けばお菓子をもらえたのであれば、欲しくなれば泣いてしまうように、
「何かの場面で、こう動けば良い」と意識、無意識的に考えてしまうものなのです。

機嫌の良い、悪い人への接し方。
異性、同性の接し方。
初見の人、親しい人への接し方。
親、姉妹への接し方。

どれも長い時間をかけ、相手への対応によって変化していくものばかり。
いつまでたっても完成されずに変化していかないと、まずいものばかりです。

でも、この応対がさっぱり変わらなかったら。
変わらなくても大丈夫だと、自分が思い続けてしまったならば。

相手に対する対応が即座に変わってしまったら、逆に相手が困ってしまうものですが、
対応同様、関係性だってどんどんと変わっているからです。
にも関わらず、当初と同じ対応をしていたら大変です。

機嫌の良い人も、何で機嫌が悪くなるかわかりませんし、
異性にいつまでも恋愛対象のようにみていたら、中年のドンファンはさほどいただけませんし、
初対面の人も、お会いし続ければ親しい人に変化するでしょうし、
いつまでも親にべったり無条件に信用していても、親もそのうち居なくなります。

それに気づかず突き進み、にっちもさっちも行かなくなったその時。
今までの全ての方法が裏目に出てしまうのが、何故なのかがさっぱり分からなくなったとき。

そういう時に、人は過去を振り返らざるをえないのでは? と仮置きしてみたのです。

人はどうしたって、過去から現在を構成せざるをえないイキモノです。
だとしたら、過去の成功から経験を決めやすいのであれば、
過去の失敗からも行動を決めることだって、できるのではないか? と思うのです。

言葉にするにはひどく容易く、実行するにはとても苦しいこの思考。
けれども、手間であれば手間なほど、嫌であれば嫌なほど、
手直しした行動、思考というのは、感動するほど効果的だと実感するのです。


意地をはらず、手間をおしまず、変化することを嫌がらず。
映画はたまたま中年設定でしたが、手当ては早ければ早いほど
少ない労力で片付きます。


人生、全力疾走は辛いものですが、変わってしまえば一瞬です。
      
 
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