平成17年9月21日。
 
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再配達をおねがいしようと電話をかけようとした瞬間、名前の欄に「かえる」
と書いてある事実に驚嘆したかえるです。
郵便局には取りにいけない。

過去に何度かされたことのある、「苗字 + かえる」という、
実存しない存在として配達されるお手紙の数々。

でも、今までは判子が必要な物体に対して、名前を改変されたことはありませんでした。
理由は簡単です。

不在連絡票と、判子と、身分証明書。
物騒になった昨今、身分証明書だって顔写真がついていないといけない郵便局渡しに、
名前が全くもって違っていたら、本かえるであっても渡してはもらえません。
再配達を待つしかないからです。

にも関わらずの、「かえる」宛の郵便物。


半日うろうろと待ち続け、「ええと、かえるでよろしいのですか?」という質問に
なみだ目で「いいんです…」と答え倒し、ようやく受け取った郵便物。

中身の無事を確認し、「よかったー」と安心したのもつかの間、
やっぱり、一般苗字に「かえる」というのは非常にあわないんだ、
すっとんきょうな苗字とかだったら、かえるもインパクト低いに違いないと思い直し、
考えてみたのが、かえるの苗字。

田中は一郎二郎が基本でしょうし、山田だったら花子がお約束、
春日居とか楽しそうですが、かえるは既にオタマジャクシじゃありませんし、
矢毒だと、違う種類に変身できてしまいます。

アレでもない、これでもない、と色々と考えてみたところ、
神様のように苗字が降りてきました。

これがぴったり、かえるの苗字。
生まれてからそろそろ7年ぐらい経つかえるですが、ようやく苗字が判明です。


井の中 かえる。



ほら、ぴったり。
今後どんなに偉ぶっても、どんなに知識をひけらかしたとしても、万が一偉くなれても、
この苗字なら全てが台無し、別の意味で怖いもの知らずです。
やった!


これで一般郵便物も普通に送ってもらえる! と、一匹で大喜びしていたのですが、
まじまじと見つめていると、なんとなくしまりが悪い気がしてきました。
どうせなら、もう一匹なんとなく生んでみたいものです。


ということで、うにょうにょと考え倒した挙句、朝食の席でひらめいたのがこれ。


大海 シラス。


丁度化学の本を読んでいたので、数は6.02×10の23乗匹。
どう考えてもカルシウムの固まりにしか見えないので、大体40gで計算することにしました。


偉ぶるかえるに、酷い角度から突っ込みを入れるシラス。
気を悪くしたかえるに頭から食べられるシラス。
でも、数だけはいっぱい居るので、次の夜には普通に復活するシラス。

ああ、何か想像するだけですっごく楽しい。

苗字が出来たからといって、何かが変わるわけでは無いのですが、
こう、「ぺろり」と何の違和感も無く生えてくるものというのは、
非常に気持ちがよいものなのです。

ああ、これで町の中で「かえるさん!」って呼ばれなくて済む。
ばんざーい。
      
 
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