平成18年9月4日。
 
Picture
○
自分のための書類ではなく、他者の為の更に他者に送る書類は書きやすい。
というのは、間違いなく送る人の事を考えなくて良いからだとおもうかえるです。
もう書きたくない。

ここ数年、色んな資格の申し込みや、研究室の予約を取りに行くときにも、
パソコンのメールで十分という状態が続いていました。

鉛筆であたりと下書き。
ペンで一文字一文字書いていく煩わしさを考えると、比較にならないほどに便利に
なりすぎてしまったのですが、そうなると逆に困るのがお礼状。

簡単なお礼ならメールでいいや…とも思うのですが、
実際にお礼が必要な先生方は、そろいもそろって「ワープロなんて触ったことが無くて」
という方々ばかり。

年賀状などやメモの時であっても、きれいな紺のインクと達筆で下さります。

文字を書くときなんて、手紙を出すときとテスト期間の時ばかりという我々にとって、
嬉しい反面、毎回途方にくれてしまうのです。

ワープロからダメということは、メールでお返事お礼状というのは繋がらないからアウトですし、
相手は純粋な日本人なので、プリントアウトしたものにサインは間違いなく失礼なので、
最後の手段として、基本である「紙に万年筆」に戻って書かざるを得ないのです。

こうなってくると、普段きちんと書くということをサボっていたツケがまわり、
目下は目上にハガキはよかったのか? とか、縦書きと横書きどちらが正しいのか? と、
一気に国語の時間に逆戻りです。

伊東屋さんの店員さんに「お礼のお手紙で、一筆書きぐらいの物が欲しいのです」
と叫んで色々買い占めてきたり、何度も書き損じてげんなりしたり、
先生が良いのか、様でよかったのか、拝啓敬具は使うべきか、そもそも女性は使えたのか。

たかが数枚のお礼状に七転八倒し、書き損じては書き直してどうにか出したお礼状なのですが、
この先、こまごまと資格を取る必要上、お願いやお礼状を出す必要はどうしても増えていきます。

いい加減万年筆の一本でも手に入れて、書きなれたペンでお礼状を書きたいなぁと、
しみじみとしたここ1週間でした。

手が小さい上に、筆圧と握力が高いので巡り合わない書きやすい万年筆。
ため息と共に、そういう歳なのかという現実にびっくりです。

戸籍年齢ばかり、勝手に増えていっています。
しょんぼり。

もっと若くて偉そうげな時には、さっぱり必要ではなかったこれらのお手紙。
      
 
Prev Index Next

Top