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いっそ、寝る前のオペラント条件付けになれば良いと思う。
台風から来る気圧の変化にげんなりと耐えていたら、一気に涼しい秋の風になりました。
熱いお茶を、冷まし冷まし飲む生活になってきたかえるです。
梅占がやっぱり素敵。
朝晩過ごしやすくなってきたなぁと思ったら、すぐに寒くなるこの季節。
掛け布団の衣替えをし始める頃には、湿度低下も切実問題になってきます。
お皿を洗った後、小さなささくれを指の端に見つける。
お茶を飲んでそのままに大声を出したら最後、口の端がぴしりと警告を発する。
半そでが長袖になり、ガーゼ二重重ねが厚手の綿に変わるこの時期、
生地が厚くなるのと反比例するかのように、皮膚が湿度と油分を失ってしまい、
ただひたすら、ぐったりと秋にいいように翻弄されてしまうのです。
お風呂上りには、各部位に乳液を。
手にはハンドクリームを、唇にはリップクリームとマッサージを。
どこからどう考えても、そんな優雅な時間をひねり出すのは無理だというのにも関わらず、
やらなければ最後、痒くて眠りはやってこず、水は火のように痛く、
いつまでもひび割れる唇でご飯はやや塩分過多に感じられるという大惨事となるのです。
日々、いろんな人生大惨事を聞いていますが、一番精神的にくるのは「日々に潜むみみっちい被害」
に他ならないと思っているかえる、この事態は由々しき大問題なのです。
でも、現実問題、時間は足りない。
などと、時間の使い方がイマイチ上手になれず途方に暮れていたところ、
夜寝る前の1時間の寝つき時間をどうにかしたらどうだろうか? と思い当たりました。
眠くなる薬でさえ役に立たないほど、寝つきが悪いかえる。
お布団に入ってから眠りがやってくるまでに、大概1時間ほどの大奮闘が待っています。
どうせ眠れないのであれば、この時間を有効活用できないか? と思ってみたのです。
犬だって、延々とベルを流し続けられれば餌との因果関係によって餌だと学習します。
1時間もの間、眠りがやってくるのを待ち続けるだけなら、
30分でも、あっちこっち塗ったりさすったりしたほうが体的にお買い得です。
これで、「体のあっちこっちを塗る」→「寝る」という古典的条件付けが出来れば、
寝つきの悪さもばっちり解消です。
頑張れかえる、今回の被験者は物凄くやる気だ!
意気込みだけは十分、背中に手に足に足首に、ついでに首まわりに、
手のひらと爪のオイルは別に塗り、最後に唇のパックまでして得意満面で布団に潜り込み、
予想ならすぐにも眠りにおちれるやった、かえる不眠返上。
ぐらいの気持ちで、毎日毎日地味にあっちこっち塗っては布団にもぐっていたのですが、
世の中そう簡単に条件付けが出来るわけもなく。
過去のノートをひっくり返しても出てこなかったので、正確にはわからないのですが、
このような条件学習の場合、結果が出てくるのは数週間から数ヶ月。
元々不眠の気がある場合、マイナスの状況から実験スタートなので、
眠りに落ちるまでの時間が減っていくということからプラスと考えないといけないので、
「1時間で眠れる。」から、「45分で眠れる。」であっても成功となるのです。
たとえ、それが数ヵ月後の事例だとしても。
とはいえ、世の中、45分でも1時間でも寝つきが悪いと言うのが現実。
かえるが無事、冬の乾燥にも、昼間の人生どんでん返しにもめげずに、
柔らかな夢の世界へ一直線へと行けるのは、まだもうちょっと後になりそうです。
痒くならずに、眠りたい。
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