平成18年11月16日。
 
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温かい冬になるのかな? と思いきや、全力で裏切られて寒くなる。
12月に入ってもいないのに、コートを着てぶるぶると震えているかえるです。
冬はやっぱり寒かった。余裕がある時に、人を待つのは意外と楽しいものです。
行きかう人の格好や、今日どんなことをお話しようか、電車は一体どこまで止まったのか。
そんな事をぷらぷらと考えながら人を待つ。
ぷらぷらと待っていたら、「何で外で待つの!」と怒られたかえるです。
げーぼげぼ。

クリスマスソングも鳴り響くこの11月下旬。
少し前までは、恋人がいないとまずい季節だった気がするのですが、
最近では、さほどそこまで必死になる人というのが減った気がします。

長年付き合いのある人はばたばたと結婚式を挙げ、かえるの周囲には特に固定彼氏を持たず、
恋に仕事に大活躍な人ばかりが残ってしまいました。

そんな、わが道を進みきっては惚れられていく彼女達なのですが、
ここ最近、「面倒だから彼氏は今いないよ」なる発言を沢山聞くようになりました。

以前は忙しいながらも会っていたのにも関わらず、です。

きっとすごーく忙しくなってしまったのだろうなぁと、うっかり聞き流していたのですが、
よく考えると、これが一人二人の発言ではないのです。

一体どんなに忙しいのだろうか? と考えていて、聞いてきた言葉達が、
別れる前の人達のそれに異常に似ている事に気付きました。

「自分のことがしたい」
「相手の事を色々考えているのに、向こう側からの配慮は足りない」
「忙しいときに、考えずに甘えてくるので邪魔になる」

…。
恋をするものは楽しいものです。

相手の反応行動がさっぱり分からないところから始まって、何をしたらお互い楽しいのか?
を予想、行動、結果発表、反省、再予想を延々と続けるというのは、
相手と会っていなくても、相手の事を頭の隅で考え続けているようなもので、
思考のかなりの部分をそれに持っていかれてしまいます。

けれども、忙しければ忙しいほど、今やっている事が楽しければ楽しいほど、
頭の隅で誰かを考えるのは、苦痛になる気がします。
家のブレーカーと使用電力との兼ね合いみたいなものです。

自分の生活すら崩壊寸前、1週間に一度まとめて家事を片付け寝込む。
小さな雑用をいつから片付けてないか分からず、書き留めた紙さえ見る根性が無い。

こんな時に「寂しい」と言われると、相手と自分のあまりの状況の違いに腹が立ちます。
こちらは「寂しい」どころではなく、自分の定める人間的な生活があやういのにと、
うっかり回し蹴りした挙句、ゴミの日に出してしまいたくなるのです。

こっちは今それをしたいのに…と、うっかりむつむつと腹が立つ彼氏との時間。
いっそこれがなくなればもっと、色々出来るのに…。

以前に比べ、やはり女性の社会進出は目覚しいものがあるのに、
それでも、付き合うとなると時間を合わせたり、外見に気を使うものであると
不思議と刷り込まれているのは女性であったりします。

殆ど男性と変わらない仕事をやり、泊り込みや終電で仕事をした上に女性らしくと言われる。
役割の二重取りといわれればそれまでかもしれませんが、これでは人生ゆとりは発生できません。

発生しなければ、頭の片隅で誰かの事を考えるという高待機電力が発生するようなこと、
誰であってもしたく無い気がしてたまりません。

自分の事はさておいて、相手の事を考えてくれるなんて、最近は親でさえ簡単には行きません。

もしも、上手に彼女達を捕まえたいのであれば、相手が高待機電力を消費しても大丈夫な根性が
必要なのだなぁと、しみじみしてしまった一日でした。

世の中って、難しい。
      
 
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