平成25年3月31日。
 
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3月5週。

花粉症はじめました。

数年前から徴候は出ておりましたが、「きっと目がかゆいだけ」「黄砂にやられたのだ」と
自分をごまかしておりました。

が、痒くてたまらない涙、止まらない鼻、眠たい現実、その上いきなり顔全体のじんましんで、
ようやく「これは花粉症である。」と悟りました。
引き延ばした春、スギ花粉との戦い開始です。

原因不明の異常状態なら大変ですが、花粉症と分かっているなら話は非常に明瞭です。
内科に行って、花粉症の薬をもらえば良いわけです。
この異常状態ともあっという間におさらばのはずです。やったー!



ということで、貰ってきました。飲みました。



花粉症の薬というのは、基本的には抗アレルギー薬です。
抗アレルギー薬というのは、大変眠たくなることで有名です。
しかし、かえるの花粉症はもともと大変眠たくてたまらない症状も出ております。

飲まないでも眠いなら、飲んでも問題ありません。
重ね重ねやったー!


きちんと指示された量飲みました。大変眠くなりました。


けれども、自然発生的に眠たいのと、人工発生的に眠たいのは絶妙に配合が違うようでした。

完全に私見ですが、
自然発生的なものは後ろ髪惹かれる眠たさですが、
人工発生的なものは前髪を引っ張った挙句に底なし沼に連れ込まれる眠たさです。
大変眠たい。

欲求に負けてしまうと、日がな一日寝こけてしまうという役立たずになるため、
珈琲を飲んだり、踊ったり、冷たい水を飲んだりしておりますが、
この我慢を続けていると、大変なことが待っておりました。

恍惚です。

テストが終わった瞬間や、長い間こつこつと積み重ねてきたパズルのピースが嵌った瞬間、
お会計が手持ちの小銭全てでまかなえた瞬間のような、
「おおおお」とうち震えたくなる瞬間がやってきます。

何もしていないのに、本日の全ての用事が終わり時間もあって丁寧にお風呂に入り
湯たんぽも全部お布団にセットし、未読の古い小説を読みながら、
部屋の湿気と共に立ち上る、酸性紙の古いはらりとした香りを嗅いだ時のような気持ちよさなのです。

副作用です。

目が痒いのも、鼻がしんどいのも、じんましんが顔と言わず喉と言わずぷつぷつするのも改善されます。
その上に恍惚なんて、抗アレルギーの薬依存になったらどうしよう、これどうしよう!

などと、驚くやら恍惚にうち震えるやら途方に暮れるやらしているのですが、
薬の効きが引くと同じ濃度で恍惚も消えていくので、特に依存性は無いようです。


眠くてたまらなくなると、覚悟して望んだ花粉症の薬。
まさかこんな副作用がくるとは思いませんでした。


やったー!
      
 
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