6月2週。
上司の得意技は、「むちゃぶり」です。
毎日毎日、淡々とルーチンワークのように過ごしておりますが、
ごくごく稀に、瞬間最大風速がやってくる時があります。
普段がまったりとしているだけに、阿鼻叫喚の状態は目も当てられない惨状です。
端的に述べれば、自分の職域をかるーく越えて、
やった事のない仕事内容がふってくるのです。
時間がない。
経験もない。
締め切り怖い。
ないない尽くしの中、恐怖と想像力と、Google先生の力をかりて全力でやっつける。
終わった後の達成感は、耐え難い気持ちよさですが、
「次回までに対策しておかないと(多分死ぬ)」的な焦燥感も、
おまけのように付きまとっておりました。
平和な時にあらかじめ努力をする。
素晴らしい事です。
何度かの阿鼻叫喚の後、そんな基本的な事に気付いた我々は、
ホワイトボードに、
・出来ること。
・出来ないこと。
・出来るようになりたいこと。
を書き、それぞれ教えあったり、良い教科書を勧めあったりし始めました。
自助努力の開始です。
かえるの所には、「整理整頓の次がやりたい」の課題にふさわしい、
統計学の教科書が回ってきました。
凄い、学問でした。
ノイローゼになってしまう!恐れるほどの難解な学問でした。
しかし、この学問を現実問題に適応し、
あらかじめシステム化していく作業にも、耐え難い麻薬性があります。
悩んで悩んで、一つづつ整理していく快感。
ノイローゼと快感に毎日震えつつ、Excelにみっちりと作っていきました。
出来ました。
かえる「できました!これでできます!」
上司「あ、この部分はこんな一行に短縮できるね。」
学問は辛いものでしたが、現実はもっと無情でした。
知識を得た上で、さらに経験を積んだものの前には、
かえるの努力など、子供の遊びと同等でした。
シャーロックホームズの冒険に出てくる、ワトソン医師。
あの方は、本当に素晴らしい方だと思います。
混乱をどうにか観察し、仮説を立てても、「初歩的な事だよ。」と一撃で返されるあの衝撃。
お医者様になったにもかかわらず、「初等教育レベル!」といわれて、
よくぞ、うっかり後ろからとどめを刺さなかったものだと、
むしろそこに、感動です。
せめて、「経験の差だよ。」と言ってくれないものか!?
とぐにぐにしながらも、毎日こつこつシステム化です。
技術の無さは、情熱と時間で補いつつも、
適材適所で生きていこうと思います。
およよよよよよ。
|