
10月4週。
輪廻を回しておりました。
10月と言えばハロウィンです。
ハロウィンと言えば、仮装です。
そんな訳で、9月のはやい時期からちまちまと型を修正し、布を切り、アイロンをかけては仮縫いと、
毎日すこしづつ縫っておりました。
なにしろ本業ではありません。
毎日のTODOリストを早めに仕上げた後、一日60分までと時間を決めて作っておりました。
この長いようで短い2カ月の間、なによりも助けとなるのが、
頭の中の完成予想図と、去年実際に来てもらった時などの写真、試着で着た時の脳内映像です。
これだけギャザーを寄せて縫っているので、きっと「ひらっ」となるだろう。
仮縫いの時には、結構な「ひらっ」と具合だった。
去年の写真はそりゃぁもう「ひらっ!ひらっ!」とだった。
出来あがらなかったらどうしよう! と震えていたりもしましたが、
頭の中で「ひらっ」とを再生させては盛り上げて、ひたすら「ひらっ」と縫い続けました。
後悔したり、修正するには既に手遅れの時期です。
ただひたすら、「ひらっ」とを縫い続けておりました。
なんとか間に合いました。
というわけで、この仮装を着ていただきたくディズニーランドに行ってきました。
天気の良い日に、ちょこちょこと自由に動く小さき人達(かぼちゃ付き)
動きにあわせてちゃんと「ひらっ」としてくれる仮装達。
太陽の下でいい感じで存在感を主張する良い布達。
どうやら気にいってくれたらしく、「にやーり」としてくださる小さき人達(ドラキュラ)
たまりません。
作ってよかった。超かわいい。超動いてる。ありがとう!なんかありがとう!
思えば長い道のりでしたが、毎日の努力が一気に報われました。
自分に文句ばかり言いながら作りましたが、やはり「ひらっ」とはいいものでした。
こうして半日たっぷりと満足いくまで写真をとらせてもらった結果、
かえるの頭の中は完全に
たいへんだった。
けど、すっごく可愛かった。
というこの2行だけが残りました。
これが来年になる頃には、1行欠けて「すっごく可愛かった」だけが残ります。
輪廻が回る瞬間です。
その上、「可愛かった」は魔物です。
「あの可愛かった」を再現するにはどうすれば良いのか?去年よりも可愛くするにはどうすればよいのか?
と、どんどんと難しい方向へと突き進んでいきます。
来年は一体どうすればもっと綺麗にできるだろうか。
「ひらっ」との次はなんだろうか。
輪廻の輪を回していると分かっていても、どうもやめられない物そのものが、
ある意味「業」なのではないか。
そう思ったりする「ひらっ」と反芻中でございました。
まる!
|